買う

スチームクリーナーでエアコン清掃

エアコンから出てくる風が「ちょっと酸っぱい」、と思う今日この頃です。

業者さんに頼んでエアコンを清掃してもらおうかと ちょっと調べてみましたが、そこそこのお値段でした。なので、ダメもとで自分で掃除をしてみようと思い、いろいろ調べてみましたが、高圧洗浄機などで洗い流すのがよさそうです。

けれども、洗浄時に水が飛び散って、エアコンの真下にあるテレビがやられてしまう、単純に値段が高い、など、問題が山積みです。

いろいろ検討した結果、今回は「アイリスオーヤマ」の「スチームクリーナー」でエアコンを掃除してみることにいたしました。

結果としては・・・、スチームクリーナーのみでエアコンの掃除は全然無理でした。

今回は、なぜ失敗したのかを まとめたものになります。

エアコン掃除道具 一式

エアコンを掃除するにあたり、スチームクリーナー以外に、いろいろと掃除道具をそろえました。

用意したエアコン掃除用の道具は、以下になります。新しく買い集めたのものが多く、そこそこのお値段になっております。

製品名メーカー購入店購入時価格
スチームクリーナーアイリスオーヤマPayPayモール¥5,437
エアコン洗浄カバーAmazon¥2,699
エアコン洗浄スプレー2個セットアース製薬Amazon¥580
エアコンカビトルデスウエキAmazon¥890
キッチンブラシダイソーダイソー ¥110
注ぎ口洗いブラシダイソー ダイソー ¥110
ポリエチレン手袋(80枚入り)ダイソー ダイソー ¥110
加圧式霧吹きダイソー ダイソー ¥110
綿棒

スチームクリーナー

アイリスオーヤマのスチームクリーナー 「コンパクトタイプ STM-304N-W」を購入してみました(憧れのケルヒャーはさらに1万円ほど高かったため断念)。

思っていたよりもコンパクトな箱で送られてきました。

中身を確認してみると、製品がぎっしりと詰まっています。

箱の中には本体と付属品と取説が入っています。

  • 本体
  • 各種ノズル(5個)と付属品
  • ノズルクリーニングピン
  • ノズルの布カバー
  • じょうご(漏斗)
  • メジャーカップ

本体には、スチームを出力する銃のような持ち手(先端部分)と電源コードが接続されていて、すぐに使用できる状態です。

スチームクリーナーの先端に接続する いろいろなノズルが付属していました。

広範囲に噴霧するためのノズル(コンパクトノズル)や、ブラシ付き、L字など、掃除箇所によって使いわけられるように、ノズル先端の付け替えパーツもあります。

コンパクトノズルに布カバーを付けることで、布の染み抜き、床や壁の掃除に使用することができます。

試しに普段洗うのが難しい大きいビーズクッションに使用してみました。

スチームを出しながら布でこすっているという感じでしたが、そこそこ表面の汚れが取れました。

しかし、完全にきれいにするのは難しそうです。こまめに汚れをスチームクリーナーで除去するのが良さそうです。

ちなみに、スチームクリーナーを使用して掃除をしてはいけないものが、結構あるようです。

取説に記載されていた注意事項は以下になります。

次のものには使用しないでください。

・革製品(色落ちなどが生じます。)
・壁紙(紙製のものは破れる恐れがあります。)
・木製品・ワックスがけした家具や床(塗装やワックスはがれ、むらになります。)
・アルミ製品(変色・変形する恐れがあります。)
・合成繊維・ビロード・麻(変色・変形する恐れがあります。)
・冷たいガラス・凍ったガラス(割れる恐れがあります。)
・プラスチック製品(種類によっては変形することがあります。)
・その他、熱に弱いもの

スチームクリーナー STM-304N 取説より

こういった内容は事前に気づきにくいので、「買ってから使えない」、ということにならないように要注意です。

エアコン洗浄カバー

エアコン洗浄時に、水が下にこぼれるのを防ぐカバーを購入してみました。

Amazonで購入したのですが、思いっきり中国製の輸入品です。

エアコンにかぶせるカバーと、カバーの下に接続する水はけ用のホースがついています。

※カバーは大きさがあるので、使用するエアコンのサイズをちゃんと確認してから購入するようにして下さい。

カバーの作りですが、雨カッパのようなしっかりした布でできているため、複数回使用しても問題なさそうです。ただ、布のカットがテキトーなところがあるので、神経質な人は気になるかもしれません(私はちょっと気になりました)。

カバーにはゴム紐が縫い込まれていて、エアコン本体に覆いかぶせるだけでしっかりと固定されます。

カバーの最下部から、ホースを伝って水を廃棄する作りになっています。

また、大きくあいたカバーの中央部分が、飛び散った水を受け止めるように手前側に広がる構造になっています。

掃除をしていると水滴が垂れるだけでなく、エアコンからカビと思われる黒い物体が結構とれるので、洗浄用カバーは必須だと思います。

エアコン洗浄スプレー

エアコン上部のアルミフィンを洗浄するためのスプレーです。

エアコンアルミフィン(エアコン上部の空気吸入口)に吹きかけるだけで洗浄できる便利スプレーです。消臭・除菌効果もあります。

エアコンカビトルデス

カビ除去、除菌、除臭、および、防カビ効果があるスプレーです。

少しでも快適な期間を長く保持したいと思い、購入してみました。

その他 清掃道具

エアコン掃除に使用できそうなブラシと、手が汚れないようにポリエチレンの手袋を購入してきました。

ついでに、汚れを水で流す用に、ペットボトルを利用する「加圧式霧吹き」も購入してみました。

いずれも ダイソー で110円です。

エアコン掃除 全行程

今回行ったエアコン掃除の全行程は以下になります。

  • エアコン掃除準備(パネルなどエアコンパーツの取り外し)
  • エアコン洗浄カバーの取付
  • 各パーツの洗浄
  • エアコンアルミフィンを洗浄スプレーで掃除
  • 送風ファンを歯ブラシで掃除
  • 送風ファンをスチームクリーナーで掃除
  • 送風ファンの羽を綿棒で掃除
  • 送風ファンを霧吹きで洗い流し
  • 送風ファンを洗浄スプレーで洗浄
  • 送風ファンにエアコンカビトルデスを噴霧
  • 片付け

結構、掃除工程が多くなってしまいました。

送風ファンが予想を遥かに超える汚れで、スチームクリーナーの清掃だけでは全然無理でした。結果的に、掃除に1日掛かってしまいました。

スチームクリーナーだけでは、目で確認できるような汚れは落とせるのですが、送風ファン自体が黒いため、こびりついた黒いカビを全て落とすのは難しいようです(明かりで照らしながら掃除すると良いかもしれません)。しかし、汚れを浮かせるには、スチームクリーナーがかなり有用であったと思います。

細かい噴霧や専用のアタッチメントを使って、クリーニング対象に合わせたパワフルな清掃が可能で、バクテリアやウイルスも効果的に除去できると思われます。

そのうえで、高圧洗浄機があったら楽だったな~という感じでした。

最終的には、ダイソーで購入した注ぎ口洗いブラシで送風ファンの羽をこすって、加圧式霧吹きで洗い流していました。

加圧式霧吹きは、炭酸の500mlのペットボトルで使用すると、水圧が結構高くなります(お茶のような硬いペットボトルだと水圧があまり上がりませんでした)。ただ、500mlだとすぐ使い切ってしまうので、水の交換が大変です。

今回買ってよかったな~と特に思ったのが、エアコン洗浄カバーです。周りに多少しぶきなどが飛んでいるとは思いますが、防御力はなかなかでした。思いのほか掃除に使う水の量が多かったり、カビやほこりがぼろぼろと取れていましたが、だいたいカバーでキャッチできていました。繰り返し使えるのも いい感じです。

スチームクリーナを使用した掃除は、はっきりと言って大変でした。もうちょっと工夫が必要そうです。

また、送風ファンの掃除は、途中で投げ出すと、次回エアコン使用時にカビが飛び散ることになり、悲惨な状態になると思われます。掃除をやるならば徹底的に最後まで、途中で止めるぐらいなら やならない方が良さそうという感じがしました。

エアコン掃除 準備

それでは、実際にエアコンの掃除を行っていきます。

まず、エアコン清掃を開始する前に準備をしていきます。

エアコン上部のアルミフィンと、送風ファンがニオイの元(カビ)になっているようなので、まずは、エアコンのカバーなど、掃除の妨げになる部品を外していきます。

各パーツの取り外し方は メーカーごとに異なるので、メーカーサイトや YouTube などを活用して、無理やり外して壊さないように注意します。

上下風向フラップ 取り外し

風の吹き出し口についているカバーを取り外します。

中央にあるプラスチックの留め具を外してから、下に引っ張るようにすると、簡単に外れます。力を入れすぎて折らないように注意して取り外します。

左右風向フラップ 取り外し

送風ファンの前についている、風の方向を変えるプラスチック製の羽を取り外します。

矢印の部分の切りかけにはまっている爪に注意して、折れないよう取り外します。

全面パネル 取り外し

全面パネルを取り外します。上に持ち上げる感じで簡単に取り外せました。でも簡単に折れそうなので、取り外しには注意します。

エアフィルター 取り外し

エアフィルターを取り外します。取り外したエアフィルターは掃除機でほこりを除去してから、キッチンブラシで水洗いしました。

エアコン洗浄カバー取付

掃除に必要な部分のパーツが外し終わりました。

エアコンに洗浄カバーを覆いかぶせるように取り付けます。エアコンにかぶせる側にゴムがついているので、しっかりと固定されていました。

スチームクリーナーの準備

スチームクリーナーの準備をしていきます。といっても水を入れてスイッチを入れるだけです。

セーフティーキャップという名のフタを開けて、本体の注水口に付属のじょうごを載せます(給水する際は、安全のため電源コードを抜いておきます)。

付属のメジャーカップで水を300ml量って、じょうごに注いでいきます。指定された300ml以上の水を入れると吹きこぼれる可能性があるそうなので、しっかりと量ります。

あとは、セーフティーキャップ(ふた)をしっかりと閉めて、電源をさして、メインスイッチを押すだけです。

最初はランプが「赤」になっていますが、しばらく待つと使用できる状態になり、ランプが「緑」に変わります。

エアコンの掃除について

エアコンの掃除は、主にエアコン上部のアルミフィンと送風ファンの2つです。

その他のパーツは、別途スポンジやキッチンブラシで水洗いする程度にしました。

マスクとポリエチレン手袋を装備して、掃除開始です。自分は眼鏡をしているので、気にしていませんでしたが、保護メガネなどつけて掃除したほうが良さそうでした。

アルミフィンの掃除

アルミフィンは、エアフィルターでほこりが付かないようになっているため、見た目は汚れているように見えませんでした。

とりあえず、スチームクリーナーは使用せずに、エアコン洗浄スプレーを使っていきます。

缶を良く振ってから、アルミフィンに向かってスプレーを吹きかけます。結構勢いが強く、薬品臭がすごかったです。換気をしっかりとしてから掃除を行った方がよさそうです。

フィンの向き(縦向き)に沿って、スプレー1本分使い切ります。

この際にエアコンの機種にもよりますが、右側の奥に電気部品がある場合が多いので、そちらに液体がかからないように十分に注意して下さい。

スプレーした洗浄液は、エアコンの排水管から出るようになっています。

とりあえず、何も変化が見えないのですが、きっとエアコン内部がキレイになって、カビの増殖を抑えてくれているのだろうと信じてみます。

ただ、注意書きで「全ての菌やカビを除去するわけではありません」と書かれているので、今後は定期的に掃除していこうと思いました。

送風ファンの掃除

送風ファンの掃除をしていきたいと思います。とりあえず、カビやらホコリやらで、めちゃくちゃ汚いです。

送風ファンは、複数の羽が筒状についていて、エアコン使用時は常に回転しています。この羽の1枚1枚が「カビ」と「ほこり」で、すごい事になっていました。

黒いカビの塊が羽にこびりついていて、ちょっと怖くなります。中途半端に手を出すと再生不能になりそうな気がする状態です(中途半端に掃除した結果、残ったカビがエアコンの風と共に室内にまん延しそうです)。

とりあえず、黒いカビの塊を歯ブラシで落としてみたところ、ものすごい量の黒い塊がぼろぼろと取れていきます。恐怖です。

1時間程度頑張って、黒い塊が送風ファンからある程度取れたので、続いてスチームクリーナーを使用していきます。

初スチームクリーナーなので、どきどきでした。

チャイルドロックを外して、スチームボタンを押すと、水鉄砲のように水が勢いよく噴射されました。って、あれっ・・・?

取説によると、「電源を入れてからしばらくは水が出てきます。スチームがでるまで、付属のメジャーカップなどにノズルを向けて、水を出し切ってください」と書いてありました。ちゃんと読めばよかったです。

しかし、エアコン洗浄カバーをしていたので助かりました。買っておいてよかったです。

スチームクリーナーの水を出し切り、スチームになってきたところで、掃除再開です。スイッチをONにすると、ノズルから凄い勢いで水蒸気が出てきて、目で見える箇所のカビが取れていきます。個人的には期待以上の洗浄力です。

ただ、送風ファンに反射したスチームが充満して、掃除目標が見えなくなってしまいます。

参考までにスチームONの時の勢いです。

調子に乗って吹きかけ続けていると、だんだんとスチームが弱くなっていきます。「ちょっと吹きかけて、一旦止めて」を繰り返して掃除したほうがよさそうです(取説では、スチームが弱くなったら30秒程度待機してから使用して下さい、となっています)。

スチームが送風ファンに当たって反射してくると ちょっと熱いので、ゴム手袋などを装着した方が良さそうです。

また、しばらく噴霧し続けると「ノズルの持ち手」と「本体とつながっているホース」が結構熱くなってきます。使用中は要注意です。

送風ファンに適当にスチームを当てるだけでは なかなか汚れが落ちないので、羽の一枚一枚の汚れを狙ってスチームを当てていきました。

送風ファンにスチームを当てるとファンが回転してうまく掃除できないので、ファンを手で固定した状態で行います。火傷しないように注意が必要です。

途中でスチームが出なくなったので、給水を挟みつつ、1時間以上かけて一通りファンを洗浄しました。

仕上げとばかりに、ウェスを使用して送風ファンを拭いてみると、なんとウェスが真っ黒になるじゃないですか。ちょっと不安になり、ファンの羽の間を綿棒で拭き取ってみると、真っ黒い泥のようなカビが大量に取れてしまいました。恐怖です。

スチームクリーナーで ある程度のカビの除去と、汚れを浮かすことができましたが、完璧にキレイにはならないようです。

ここで高圧洗浄機があれば きっとキレイになると思いますが、持っていません。でもせっかく汚れが浮いた状態になっているので、泣く泣く綿棒で全ての羽を拭きとっていきます。

全ての羽を注ぎ口洗浄ブラシと綿棒で掃除した後に、霧吹きで水をかけると大量の黒い塊が流れ出てきました。またまた、恐怖です。

この後、エアコン洗浄スプレーで送風ファンを再度洗浄していきます。この時も、大量の黒い塊が流れ出てきます。スプレーの勢いのおかげで、かなりの汚れが落ちました。結局は勢いよく洗浄する手段が必要なのかもしれません。

スプレーを送風ファンに向けて洗浄した際に顔にスプレーが結構かかったので、「保護メガネ」や「マスク」をしながら行った方が良さそうです。

最後に、ウェスやウェットティシュを使用して、送風ファンやその周りをキレイに拭き取って、ひとまず全体を乾かします。

ちなみに掃除前の送風ファンの状態が以下です。カビだらけで引きました。

掃除後が以下になります。正直頑張りました。

エアコンカビトルデスで仕上げ

エアコン洗浄後に、1時間程度 自然乾燥させてから、エアコンカビトルデスを吹きかけます。

プッシュ式の霧吹きのような感じで、全体にまんべんなくプッシュしていきます。

エアコンカビトルデスをプッシュしてから、さらに1時間程度 自然乾燥させて掃除終了です。

長かった・・・、結局 丸々1日掃除していた気がします。

まとめ

アイリスオーヤマのスチームクリーナーを使用して、エアコンを掃除してみました。

結論としては、スチームクリーナーだけでエアコン洗浄は無理だという感じでした。

スチームクリーナーを使用してみて、送風ファンのカビやほこりをある程度落とすことは可能だと思いますが、汚れを全てきれいに落とすのは難しそう、という感じでした。

スチームクリーナーで掃除した後は、ぱっと見キレイに見えますが、綿棒で送風ファンをこすってみるとドロドロになった黒いものが取れます。

最終的には、スプレーや高圧洗浄機などを使用して、このカビを洗い流す必要があります。

また、送風ファンの羽の1枚1枚にスチームをかけていく必要があり、かなりの時間がかかるといった感想です。

スチームクリーナー単体としてみると、簡単に使用できて 予想以上に汚れが落ちたので、購入してよかったと思います。

ただ、以下のような不満点はありました。

  • 連続使用すると、スチームの勢いがすぐに弱くなる。
  • ノズルの持ち手や本体に繋がるホースが熱くなる(掃除に気を取られて手に触れたときに熱くてビビります)。
  • 本体が冷めるまで給水できない(安全のため、冷めないと蓋が開かない仕組みになっている)。

しかし、給水して電源ONしてから、ほどなくして使用出来たり、スチームが弱くなっても しばらく待つと勢いが元に戻るなど、気長に使用する分には問題なしです。

掃除をする範囲が広いと、そこそこ時間がかかると思われるので、定期的に範囲を決めて掃除をしてくのが良さそうです。

今回はスチームクリーナーを使用してみましたが、送風ファン掃除用のスプレー(泡タイプ)や、ちょっと高いですが高圧洗浄機の導入も考えていきたいと思いました。